こんにちは!
音楽家専門心理カウンセラー・マリンバ奏者の野元麻美です。

先日、「繊細さん」という本を読みました。今、とても売れているそうです。HSPとは、生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」という意味。人の気持ちを敏感にキャッチして疲れてしまったり、いろんな刺激に敏感だったりします。

この本ではHSPという特徴を持った人のことを「繊細さん」と呼んでいましたが、本の中のチェックリストをしたところ、私もバッチリ「繊細さん」に当てはまりました。笑

昔から自分でも

「なんでこんなに些細なことで気持ちが大きく動くんだろう」
「健康なのに、なんでこんなに疲れやすいんだろう。」

と不思議に思っていましたので、本を読んでみてとても納得です。

2017年から音楽家さんの心理カウンセリングを始めて感じたことは、音楽家さんはHSP気質を持っている方が多い!ということ。HSPの気質を持っているとそもそも緊張しやすいこともあり、あがり症にもつながることもあります。HSP気質であるかどうかを知ることは、自分らしい音楽を奏でるヒントになりますよ!

「繊細すぎて傷つきやすい音楽家」は実は多い

私の演奏メンタルレッスン受けてくださる音楽家さんの中には、「繊細すぎて傷つきやすい自分に悩んでいる」という方が多くいらっしゃいます。過去のクライアントさんの中にはこんな方がいらっしゃいました。

楽団の合奏中、隣の人がため息をついたら

私が下手だから?!
私の音程が悪かった?
テンポ遅れてたかな?

と気になりはじめ、合奏が終わるまでずっと頭の中はフル回転。ずっと緊張しっぱなし。終わるとぐったり疲れてしまう・・・。あなたには心当たりはありませんか?HSP気質の音楽家さんは、人の気持ちにも敏感なので気疲れしてしまうことが多いようです。

こういう状況だとソロやオケなどで忙しく周りと比べられる場面も多い「音大」や「音高」では、なかなか大変だろうと思います。心が落ち着く間がないですね。

では、繊細な音楽家さんが幸せに思い通りの音楽生活を送るにはどうすれば良いのでしょうか。

ポイントは「体と心を休める」

やっていただきたいことは、「体と心を休めること」。なーんだ、普通のことじゃん。と思われるかもしれませんが、繊細な音楽家さんにはこれを丁寧にたっぷりやって欲しいのです。

「体と心を意識して休めること」も上達するための練習の一つだと思ってみてください。繊細な方は疲れ度合いが人よりも大きいので、

すぐ疲れてもいい
周りの人と同じように練習できなくてもいい
長時間演奏できなくてもいい

と、自分を許してあげてほしいんです。

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傷つきやすい自分に気づいているとしたら、「もっとメンタルが強くなりたい!どんなことがあっても動じないようになりたい」と願うと思います。(私もそうでした)「繊細すぎる自分」を感じずに音楽をやっていきたいと思いますよね。しかし、それは残念ながら逆効果。

弱い自分、できない自分、繊細な自分を切り捨てて生きることはできません。自分の中からそれらを排除しようとすればするほど、その部分が気になり、悩むことにつながってしまうからです

繊細さは演奏に活かせる

楽器の演奏活動もしている私の個人的な意見ですが、HSPの人は繊細さを演奏に活かすことができると思います。人が気づかないことにも「気がついてしまう」という才能のおかげで、微妙な音楽の「揺れ」や「間」を他の人よりも自然にキャッチできるからです

この能力があるのって、音楽をする人間にとって本当にラッキー

そして、人が考えていること思っていることに対して敏感に気づくことができる能力は、アンサンブルする時にとても有利になりますよね。私自身、自分の人生に音楽があってよかったなと感じています。

そのままの自分で前に進もう

HSPの音楽家さんがやりたいことを堂々とやれる自分になるには、自分の気質や性格を認めて受け入れてあげることが大事。自分で自分を認めるってよく聞く言葉ですが、なかなか難しいですよね。すぐにできなくても、少しずつ自分と向き合うことで、未来は必ず明るくなり、もっと演奏が楽しくなりますよ!私は、カウンセラーさんの力を借りて、演奏を満喫できるようになりました。

あなたも大丈夫!繊細な自分のままで自信を持って、どんどんやりたいことをやっていきましょう!




野元麻美
Mami Nomoto

音楽家専門心理カウンセラー&マリンバ奏者

あるできごとをきっかけに心理カウンセリングを受け、効果を実感したことから、心理カウンセラーとしての専門知識を習得。
2017年より「悩んでいる人をひとりにしない」をコンセプトに、音楽家専門の心理カウンセラーとして活動している。カウンセリング手法は、“心屋リセットカウンセリング”。一人ひとりに寄り添い、お悩みや困りごとの根本原因を見つけて積極的に解消に導いている。
「自分の演奏に自信がもてない」「演奏中に人の目が気になって集中できない」「音楽が大好きなはずなのに、演奏するがつらい」など、全国の悩める音楽家のみなさまより心理カウンセリングのお申し込みをいただいている。
オンライングループレッスンtuttiでのあだ名は、「マミー」。